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2025年9月24日

【資源よもやま話】衣装ケースの臨時回収から考える、リサイクルで大事なこと

衣装ケースの臨時回収から考えるリサイクルで大事なこと

ちょっと気になる、資源循環よもやま話

こんにちは。EBCの広報担当です。

「非鉄金属と樹脂を通して社会を豊かに」をモットーとする当社は、本ホームページやSNSを通じて、みなさまと共有したい「ちょっと気になる話題」や、「EBCの今」を伝えてきました。
みなさまにご覧いただけることが、社内一同、大変励みになっております!

その声を聞くにつれて、複雑かつ変化の大きい素材や業界の情報、ちょっと気になる話題を、「もっとわかりやすく」「もっとさくっとご覧いただきたい」…と思うようになりました。

そこで、今月から「資源循環よもやま話」そして「非鉄金属よもやま話」と題したコラムをスタートします。

第1回は、ちょうど衣替えの時期にちなんで、衣装ケースに関する話題です。

家のあちこちで活用するプラスチック製衣装ケースの処分は?

押入れの中の衣類整理、ベッドの下のスキマ収納のために、プラスチック製衣装ケースを活用している方々は多いのではないでしょうか?
大容量でも軽く、中身に何が入っているかも見分けやすく、非常に便利ですよね。

しかし、廃棄処分をしようと考えたとき、その大きさに困ってしまうのではないでしょうか。
その大きさゆえに、処分時は粗大ごみとなる自治体が多く見受けられます。他の粗大ごみと共に回収されてから、リサイクルではなく焼却や破砕されて埋め立てられてしまうケースもあります。

衣装が入った衣装ケース

臨時で「回収できる」「回収できない」の見分け方

この「もったいない…」に着目し、衣装ケースをはじめとした大型プラスチックボックス(80センチ未満)であれば、臨時で無料回収している自治体(東京都江戸川区)の事例がありました。

「回収できるもの」として受付しているのは、以下の通りです。

  • 衣装ケース:多段タイプ、引き出しタイプもOK
  • ワイドストッカー

引き出しタイプの衣装ケース

一方、回収できないものもあります。

  • キャスターに金属部分がついているもの→金属部分が分離出来たらOK!
  • レールが金属製のもの→金属部分が分離出来たらOK!
  • 取っ手が金属製のもの
  • 天板が木製のもの
  • 布製、合成繊維のもの

プラスチック製の衣装ケース

このような部品は、要確認です!

 

なお東京都江戸川区では、年間約2万8千個、約71トン(令和5年度実績)の衣装ケースが焼却処分されていたとのことです。
プラスチック製品は軽いゆえに、規模感があまり浮かびにくいですよね。

「1辺が80センチの衣装ケース」と仮定し、それを2万8千個重ねた場合、1個の高さ80cm × 28,000個 = 22,400m。

なんと、世界最高峰のエベレスト、約2.5個分にもあたります。かなりの量ですよね。

なぜ、リサイクルに回すことが難しかった?

それでは、なぜリサイクルに回すことが難しかったのでしょうか?

それは、「回収できるもの」「回収できないもの」を見てお気づきのように、回収する時点で素材が同じで再資源化しやすいプラスチックのみをまとめて集め、効率よく運搬→リサイクルのフローにのせる必要があったからです。

住民の方々が排出する時点で「どのようなものでできているか?」をしっかり確認し、決められた日に、決められた場所に集める。これによってリサイクルが実現するのですね。このように考えると、生活のさまざまな面で、モノの素材に注目することは大切なのかもしれません。

なお、同様の取り組みは他の自治体でもみられます。

これは令和4年4月に施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」 により、市区町村の責務として家庭から排出されるプラスチック使用製品廃棄物 の分別・再商品化などが努力義務化された影響が大きいでしょう。ごみの減量や焼却による温室効果ガス削減効果を目指し、このような取り組みがますます広がるかもしれませんね。

参考:江戸川区ホームページ
・https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e004/kuseijoho/
kohokocho/press/2025/02/0212.html
 
・https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e025/kurashi/
gomi_recycle/gomigenryo/seihin_plastic/ishoukesu.html

お問い合わせはお気軽に

ちなみに、衣装ケースの素材はPP(ポリプロピレン)が用いられていることが多いです。

EBC株式会社でも、PP(ポリプロピレン)をはじめとした樹脂リサイクル原料の回収・買取を行っています。

 

「資源循環よもやま話」では、これからもさまざまな素材や業界のことを、わかりやすく、そして少し身近に感じられるような形で、お届けしていきます。

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