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2025年11月17日
【資源循環よもやま話】ポリカーボネート(PC)の特性とリサイクル

コラム「資源循環よもやま話」では、身近な製品について樹脂の種類やその特徴について取り上げてきました。
今回は、「聞いたことがあるけど、よくわからない」樹脂かもしれない、ポリカーボネート(PC)を特集していきます!
ポリカーボネートとは
ポリカーボネート(PC)は、高い透明性と耐衝撃性が特徴で熱可塑性樹脂のエンジニアリングプラスチックです。
1953年、ドイツのバイエル社と米国のゼネラル・エレクトロニック社で、ほぼ同時期に初めて開発されました。
ポリカーボネートが優位な点
- 高い透明性:ガラスと見間違えるような見た目です
- 耐衝撃性:見た目は透明にもかかわらず、ガラスの数十~数百倍といわれています
- 対候性、耐熱性に優れている
- 加工性が高く、射出・押出・熱成形にも対応できる
- 難燃性グレードも製造されている
ポリカーボネートの弱み
- 有機溶剤や界面活性剤に弱い
- 表面硬度が低いため傷がつきやすい
- 比較的、価格が高め
- リサイクル時に混ざりがあると再資源化が難しい
これらの弱点を乗り越えられないか?という開発も行われているようです。
参考:
鈴木徹也「ポリカーボネート樹脂の耐久性」『マテリアルライフ学会誌』pp.40-45,2017。
SpecialChem “Polycarbonate (PC): How to select the right grade?” https://www.specialchem.com/plastics/guide/polycarbonate-pc-plastic

ポリカーボネート(PC)の用途
ポリカーボネートは以下のような幅広い用途で利用されています。
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カメラレンズやスマホのレンズ
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CD・DVDなどの記録媒体
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自動車のヘッドランプ
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スマートフォンのケース
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スマートフォンのボディ
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高速道路の遮光板
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看板

ポリカーボネートのリサイクル
ポリカーボネートは熱可塑性樹脂であり、加熱すれば再び溶融・成形できる素材です。しかし、単一素材では再利用しやすい一方で、
- 製品化の過程で樹脂だけの回収が難しくなっている
- 不純物が混ざっている場合がある
- 色などが混在しやすい
といった理由で、資源循環が難しくなる場合があります。
貴重な資源だからこそ、専門的知識やリサイクルルートが重要だと言えるでしょう。
ご相談はお気軽に
EBC株式会社では、ポリカーボネート(PC)のリサイクルに注力しています!
ポリカーボネート(PC)の詳しいリサイクル方法や回収につきましては、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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