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2025年10月6日
【資源よもやま話】3R推進月間はなぜ10月?新たな概念との関係性は?

知っていますか? 10月は3R推進月間
こんにちは。EBCの広報担当です。
毎年10月は「3R推進月間」であることをご存じでしょうか?
環境省のほか、経済産業省など3R関係8省庁が連携して普及啓発活動を実施しています。
ただ「なぜ10月なのだろう?」という点が気になってしまいました。
調べてみると、このタイミングは、日本の環境政策の歴史が循環型社会にシフトしてきた歴史と深く結びついているようだとわかりました。
そこで今回の「資源循環よもやま話」は、3R推進月間の概要や毎年10月に設定されている背景、最近聞かれる新たな概念との関連性などについてお伝えします。
3R推進月間の概要
3Rとは、Reduce(リデュース:ごみの発生抑制)、Reuse(リユース:再使用)、Recycle(リサイクル:再生利用)の頭文字を取った環境行動の基本概念です。
経済産業省や環境省を含む8省庁(財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、消費者庁)が連携し、毎年10月を「3R推進月間」と定め、全国的な普及啓発活動を展開しています。
3R推進月間は「循環型社会形成推進基本法」(2000(平成12年)施行)に基づき、国民・事業者の3R活動の拡大を目的として制度化。2002年(平成14年)から毎年10月に実施されています。
3R推進月間はなぜ10月?
10月が3R推進月間である背景をいろいろと探してみましたが、明確に記載されているものにたどり着けませんでした。ただし、10月は「リサイクル」の普及啓発を行う「リサイクル推進月間」として以前から定められていると判明。3R推進月間も、その流れをくんでいると推察されます。
10月が「リサイクル推進月間」になった最大の理由は、「再生資源の利用の促進に関する法律(再生資源利用促進法)」の施行月が10月だったためです(1991年10月25日)。その後、リサイクルに加えて、ごみそのものを減らす重要性が高まったため、発展的に名称が「資源有効利用促進法」へと変わったものの、「10月」というタイミングは維持されたとみられます。
新たな概念と3Rの関係
歴史を紐解いて改めて見えてきたのは、企業の持続可能性が問われる今、環境への取り組みは単なるCSR(企業の社会的責任)から、経営戦略の策定において欠かせない取り組みへと位置づけが変わっている点です。
一方で、環境に関する取り組みを考えた時、新たな概念として「サーキュラーエコノミー」という言葉を聞くようになりました。
少し調べてみると言葉の意味としては、「円形の」という意味の形容詞であるサーキュラー(circular)に、エコノミー(経済)がついています。環境省は、この「サーキュラーエコノミー(Circular Economy: 循環経済)」を以下のように定義しています。
それでは、このような新しい概念の登場によって、3Rは不要になるのでしょうか?
従来の3Rの取組に加え、資源投入量・消費量を抑えつつ、ストックを有効活用しながら、サービス化等を通じて付加価値を生み出す経済活動であり、資源・製品の価値の最大化、資源消費の最小化、廃棄物の発生抑止等を目指すものです。
ここで注目すべきは、従来のビジネスモデルは「原材料→製品→利用→廃棄物」の流れで線形(リニア)として描かれる一方で、このサーキュラーエコノミーの場合、原材料が投入された以降の流れが、円形で描かれている点です。

出所:環境省『令和3年版 環境・循環型社会・生物多様性白書』を参考にEBC作成。
https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/r03/index.html
サーキュラーエコノミーでも「リサイクル」(再生利用)という言葉が用いられていますし、この円形の中で発生抑制や再使用という取り組みも必要不可欠です。つまり、新たな概念によってReduce(リデュース:ごみの発生抑制)、Reuse(リユース:再使用)、Recycle(リサイクル:再生利用)が不要になるわけではないと言えるでしょう。むしろ3Rの生活スタイルやそれを踏まえた企業活動が、サーキュラーエコノミー実現のベースになるのかもしれません。
参考記事:
環境省:3R推進月間について
https://www.env.go.jp/page_00966.html
経済産業省:10月は3R(リデュース・リユース・リサイクル)推進月間
https://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/3r_policy/3r-gekkan/3Rgekkan.html
e-Gov法令検索:資源の有効な利用の促進に関する法律施行令
https://laws.e-gov.go.jp/law/403CO0000000327
お問い合わせはお気軽に
EBCが取り組む事業においても、このサーキュラーエコノミーの考え方がますます重要視されています。この記事が、みなさまにとっての何かの気づきになれば嬉しいです。
「資源循環よもやま話」では、これからもさまざまな業界のことを、わかりやすく、そして少し身近に感じられるような形で、お届けしていきます。
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